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「コロナ禍」や「不要不急」など新型コロナウイルスに関連して、よく使われるようになった「新語」八つのうち七つについて、半数以上の人が「(説明を付けず)そのまま使う」と答えたことが、文化庁の2020年度「国語に関する世論調査」で24日、分かった。文化庁では「短期間でこれだけ多くの新語が生活に浸透するのは珍しい」としている。
調査は今年3月、全国の16歳以上の約3800人に新語の印象や慣用句の理解度などを聞いた。コロナ関連の新語八つについて「そのまま使うのがいい」、「説明を付けた方がいい」、「他の言い方をした方がいい」のどれにあたるかを聞いた。「そのまま使う」が半数以上だったのは、「不要不急」(67・2%)、「コロナ禍」(66・8%)、「3密」(61・1%)、「ステイホーム」(61・1%)など七つ。「ウィズコロナ」(29・7%)だけが半数を下回った。
文化庁によると、東日本大震災時に「帰宅難民」など震災関連の言葉が広がったが、ある事象を巡り一度に多くの新語が浸透するのは珍しいという。担当者は、「命に関わる問題として人々が真剣に受け止めたことが大きい」と分析している。
調査ではコロナ禍が日常会話などに与えた影響も調べた。62・4%が「マスクを着けると、話し方や態度が変わることがある」と答え、「声の大きさ」や「はっきりとした発音」に気を付ける人が目立った。オンラインの会議や授業でも「話すタイミング」や「はっきりとした発音」に配慮する人が多かった。