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関西スーパーマーケットは24日、首都圏でディスカウントスーパーを展開するオーケー(横浜市)の買収提案について、反対するとの見解を公表した。経営統合を目指す流通大手のエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングとは、5年にわたる業務提携の実績があることを強調し、統合案を撤回しない方針を改めて示した。
関西スーパーは見解で、H2Oとは「2016年から提携し、商品の共同仕入れや共同開発、ポイントの共通化の実績がある」と説明。配送などを共同化することで一段と効率を高められるとし、「経営統合こそが最善の選択」と強調した。統合案に対し、労働組合から賛同を得たことも明らかにした。
オーケーは関西スーパー経営陣の同意を得た上で、1株あたり2250円で株式公開買い付け(TOB)を実施する考えだ。これに対し、関西スーパーは第三者機関2社が試算したH2O案による統合実施後の株式の理論価値も公表した。1株あたり「2400~3018円」または「1787~3128円」になるとし、オーケーによる買い付け価格を上回るため、「株主の共同の利益を最大化できる」と説明した。
関西スーパーは8月末、イズミヤ、阪急オアシスの食品スーパー2社を傘下に持つ筆頭株主のH2Oと経営統合すると発表した。これに対し、第3位株主のオーケーが、上場来高値となる1株2250円での買収方針を表明し、争奪戦に発展している。