NYダウ反落で始まる 利益確定売り先行
【NQNニューヨーク=張間正義】24日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反落して始まり、午前9時35分時点は前日比11ドル82セント安の3万4753ドル00セントで推移している。ダウ平均は前日までの2日間で800ドル超上昇しており、短期的な過熱感を意識した利益確定目的の売りが出ている。暗号資産(仮想通貨)のビットコインが下落していることも、同じリスク資産である株式への売りにつながっている。
足元で上げが目立っていた化学のダウや建機のキャタピラーなど景気敏感株の一角に売りが出ている。米長期金利が1.4%台で推移しており、スマートフォンのアップルやソフトウエアのマイクロソフトなど高PER(株価収益率)のハイテク株が下げて始まった。23日夕に発表した2021年6~8月期決算で売上高が市場予想に届かなかったスポーツ用品のナイキも大幅に下落している。一方、業績期待の高い顧客情報管理のセールスフォース・ドットコムが続伸し、ダウ平均を下支えしている。
中国人民銀行(中央銀行)は24日、仮想通貨の決済や取引情報の提供など関連サービスを全面的に禁止すると発表した。発表を受け、ビットコイン相場は下落しており、投資家心理の悪化につながっている。交換業者のコインベース・グローバルに売りが先行している。
ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は4日ぶりに反落し、前日比73.914ポイント安の1万4978.330で推移している。