「性的」意見受け動画削除
表現の自由の観点から抗議も

千葉県警は、インターネット上で発信していた交通安全の啓発動画に出てくるセーラー服のような衣装を着た女性キャラクターに対し、「表現が性的で、公共機関が採用しているのは問題だ」といった意見が寄せられたなどとして動画を削除したことを明らかにしました。ただ、ネット上では、表現の自由の観点から抗議する動きも出ています。

千葉県の松戸警察署と松戸東警察署は、ことし7月、地元の企業が作成した短いセーラー服のような上着にミニスカートをはいた「Vチューバー」と呼ばれる仮想空間のキャラクターを使って交通安全の啓発動画を制作し、県警の公式YouTubeなどで発信しました。

これについて、女性議員らで作る全国フェミニスト議員連盟は「表現が性的で公共機関が女児を性的対象とするようなキャラクターを採用してはならない」として公開質問状を提出しました。

千葉県警は「性的対象という認識はなく、検討の過程でも異論はなかったが、この指摘のほかにもさまざまな意見が寄せられた」として、今月10日にこの動画を削除しました。

一方、このキャラクターの制作会社は「見た目だけで判断していること自体が女性蔑視なのではないか」と指摘しているほか、ネット上では表現の自由の観点から抗議の署名集めが行われるなど、議論を呼んでいます。

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