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【ニューヨーク=寺口亮一、ワシントン=横堀裕也】国連総会で世界各国の首脳らが演説する一般討論演説が21日午前(日本時間21日夜)、米ニューヨークの国連本部で始まった。初日は初参加となるバイデン米大統領が登壇し、新型コロナウイルスの感染拡大や中国への対応を念頭に、「同盟の再構築」を訴えた。
バイデン氏は演説で、新型コロナや気候変動といった課題に対処していくため、「我々は同盟国とともに世界をリードしていく」と宣言し、国際協調を呼びかけた。トランプ前大統領が掲げた「米国第一」からの決別を改めて示した形だ。
バイデン氏は、アフガニスタンからの米軍撤収が完了し、約20年に及ぶアフガン戦争に終止符を打ったことに言及し、「我々は外交に注力した新たな章を開く」と強調した。米軍撤収を巡り、欧州など同盟国の間では不信感が広がったが、バイデン氏は「私は同盟関係の再構築を最優先課題に掲げてきた」と訴えた。
また、中国やロシアを念頭に「米国は激しい競争に挑んでいく」と述べた上で、「強国が力で威圧するような手法に反対し、我々は同盟国や友好国のために立ち上がる」と力を込めた。
ただ、「世界が陣営に分かれるような『新冷戦』は望まない」とも明言し、「他の分野で大きな意見の違いはあったとしても、米国は共通する課題を平和的に解決しようとする国とは、どこであろうと協力する」と呼びかけた。
一般討論演説は27日まで。今年は2年ぶりに首脳らが議場で演説できるようになった。新型コロナ対策やアフガン情勢などが主な焦点となる見通しだ。初日は、イランのエブラヒム・ライシ大統領や中国の