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【広州=吉岡みゆき】香港政府は20日、政府トップの行政長官の選出などを担う選挙委員会(定数1500)の選挙結果を発表した。香港メディアによると、改選対象の1448議席のうち親中派が1447議席を独占した。2016年の前回選で4分の1以上を獲得した民主派は今回ゼロとなった。
選挙委員は、金融や教育など業界ごとに選ばれる。親中団体などの指定枠以外の967議席のうち、603議席は無投票当選となり、残る364議席が19日に選挙で争われた。統治機構から民主派を排除する中国主導の選挙制度見直し後、初めての選挙で、民主派は資格審査委員会による事前審査で立候補できなかった。
非親中派で立候補したのは2人とされ、このうち、社会福祉業界で立候補した狄志遠氏が当選した。狄氏は、民主派最大政党の民主党の副主席を務めたが2015年に離党し、新政党「新思維」を結成した人物で、「中間派」とされる。
選挙委は、制度の見直しにより、立法会(議会、定数90)に40人を議員として送り込むなどの権限が新たに与えられた。今回、親中派が圧勝したことで、立法会選、行政長官選でも親中派が圧倒的優位を保つことになる。