京都大などがゲノム編集技術で開発した肉厚のマダイについて、厚生労働省の専門調査会は17日、販売と流通を届け出のみで認めることを了承した。販売会社は同日届け出を完了し、受理されたと公表した。国内ではトマトに続き2例目のゲノム編集食品となり、動物性食品では初のケースとなる。
調査会は、外から新たに組み込んだ遺伝子が残っておらず、有害物質が含まれないと確認。従来の品種改良と同等とみなされ、詳しい安全性審査を受けずに届け出だけで流通できると判断した。
開発されたマダイは、筋肉の発達を抑える「ミオスタチン」という遺伝子が機能しないようゲノム編集技術を使って改変した。通常と同じ量の餌でより肉厚に成長するという。
販売するベンチャー企業「リージョナルフィッシュ」(京都市)は同日、東京都内で記者会見し、近く190食分の予約受け付けを始め、10月から順次配送すると明らかにした。