新種目の混合400メートルユニバーサルリレーで、日本(沢田、大島、高松、鈴木朋)は銅メダルを獲得した。47秒98の4着だったが、フィニッシュ後に46秒03の2着だった中国が失格となり、順位が1つ繰り上がった。

重い空気だった取材エリアが一転、歓喜の場となった。選手4人は「メダルが取れずに悔しい」と口をそろえていた。決勝は出場4チーム。唯一、メダルに届かなかった…。そのはずだった。そろそろ取材も終わるかというタイミング。スタッフの1人が声を上げた。「中国失格」。それは銅メダルの知らせだった。

選手たちは声を上げ、手をたたいた。第1走者の沢田優蘭(30=マッシュホールディングス)は「決勝に上がれたからこその銅メダル。まずは獲得できてうれしい」。第2走者の大島健吾(21=名古屋学院大)は「期待されて4着。かっこよくはなかったが、形としてメダルを獲得できてよかった」と白い歯を見せた。第3走者の高松佑圭(28=ローソン)は「実感がない。どうしたらいいんでしょうか」と胸中を言葉にした。アンカーの鈴木朋樹(27=トヨタ自動車)は「タッチワークを最後までつなごうとやってきた。スタッフ、他のメンバーも含めてやってきたからうれしい」と喜んだ。

同リレーは視覚障害、義足または機能障害、脳性まひ、車いすの順に4人が100メートルずつ走る。男女2人ずつの配置は、チームに委ねられている。バトンは使わず、タッチで次の走者につなぐ。

決勝は日本、中国、米国、英国の4カ国で争われた。金は45秒52の世界新だった米国、銀は3着から繰り上がった47秒50の英国。日本は、この日昼の予選を47秒94の日本新記録の2組2着、全体4番目のタイムで通過していた。