ニュース

さすがは山田、四球後の初球ストレート狙い打ち…鹿取義隆の侍解説

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

日本 5-2 韓国

野球準決勝 8回2死満塁、山田哲人が走者一掃の2塁打を放つ(4日、横浜スタジアムで)=飯島啓太撮影
野球準決勝 8回2死満塁、山田哲人が走者一掃の2塁打を放つ(4日、横浜スタジアムで)=飯島啓太撮影

 試合を決めた山田の走者一掃の二塁打は、四球後の初球を一振りで仕留めた。相手投手は真っすぐで押してきて、変化球をほとんど投げていない。狙い球はストレートだけという、山田の冷静な判断が生んだ一打だ。

 山田の前で、甲斐が四球を選んだのも大きかった。相手投手の制球が乱れたとはいえ、我慢強く球を見極めてつないだことが、勝ち越し打を生んだ。

 先発の山本は、最後はフォークをうまく打たれたけれども、投球内容は悪くなかった。左打者が続くところで、いいタイミングでの交代だったともいえる。2番手の左腕・岩崎が同点で止めたのが、きょうの継投のポイントになった。3番手の伊藤は、2試合目の登板も安心して見ていられた。

つなぎの野球、その象徴が甲斐

 それにしても、今大会の日本は、初戦のドミニカ共和国戦の逆転サヨナラ勝ちから始まって、終盤に点を取る試合が多い。ベンチには、終盤に何か起きるという意識が浸透しているようだ。4試合中2試合でサヨナラ勝ちとは。

 理想的な4連勝で決勝に進出した。今大会の日本の良さは「つなぎ」だ。個々の選手が自分の役割を理解し、無駄なアウトがない。象徴的なのが甲斐だ。リードも良いし、打率も高いが、スクイズや、状況に応じて打つ方向を変えるなど、まさにつなぎに徹している。チームとして、非常にレベルの高い野球をしている。

 決勝の相手は米国か、韓国か。いずれにしても再戦となる。開幕前に、出場チームの顔触れや開幕前の日程を見たときから、このどちらかとの対戦になると思っていた。前の試合のデータをしっかりと見て、戦略をたてることだ。

 そして、何よりも先発投手の踏ん張りに期待したい。終盤のドラマチックな展開も、見ていれば面白い。でも、最後は先制-中押し-ダメ押しと言う理想的な展開で締めくくってほしい。(読売新聞スポーツアドバイザー)

スクラップは会員限定です

使い方
記事に関する報告
2262246 0 東京オリンピック 2021/08/05 00:00:00 2021/08/05 00:33:12 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/08/20210804-OYT1I50232-T.jpg?type=thumbnail
続きを読む

「野球」のニュース

オリンピック 新着ニュース