「いえぽん」は危険を顧みず、美を求めた。今季限りでサッカー国内トップリーグの担当審判員を勇退した家本政明氏(48)が7日、日刊スポーツのインタビューに応じた。時に命の危険を感じながら、笛を吹き続け、批判を受けながらも、SNSを積極的に発信。家族の支えがあったからこそ、有終の美を飾った。「審判をしていて、命の危険を感じたことは? 」。そう問うと「ありますよ。銃を向けられたことはないですけどね」。何事もなかったかのように、家本氏は笑ってみせた。ただ、ある日のこと。「自宅に変なモノが送られてきた」。家族に知られないよう、そっと処理した時もあった。中東での試合を裁いた日は、激高したサポーターが、フェンスを乗り越えてきた。「これはまずいと思いました」。すぐさま、約20人の警備が自身の周りを取り囲んだ。パトカーに先導され、ホテルに戻ったこともあった。
時にSNS上での攻撃の矛先は、家族に向けられることもあった。自身がネットニュースなどでたたかれれば、学校に通う子どもたちが「お前の父ちゃんおかしいだろ」と標的にされることもあった。子どもたちから「パパは何でこういう仕事しているの?」と言われることもあったが「未来を見せたかった」。今季最終節の横浜-川崎F(4日、日産スタジアム)が、最後の仕事だった。担当試合が事前に発表されていたこともあり、スタジアムには、ねぎらいの横断幕も掲げられた。試合後には、両チームの選手が花道で送り出してくれた。「まだ道半ば。でも悪い方向には行っていない。じゃないと、あんなイベントはない。あの試合に集約されていた」と信念は揺るがない。
ピッチ外でも、美しさを求め続けた。大好きなロードバイクにまたがり、富士山の周囲を走ったことも。試合前には、大好きなアロマの香りで心を整えた。「妻が詳しくて、分からない」と言いながらも、ラベンダー、レモングラス…と多くの種類を挙げた。ピッチ上で美の世界を形成するため、ピッチを離れた時間は美しいモノに触れ合った。 ユニークな審判も、かつてはファンから「嫌われた」審判だった。06年にはJ1リーグ戦14試合で71枚のイエローカードを出し、1試合平均は同年のJ1主審最多となる5・07枚、同最多7人を退場させた。08年のゼロックス杯鹿島-広島戦ではPK戦で3度の蹴りなおし、イエローカード11枚、退場者3人を出した。後日、審判委員会から「試合をコントロールできなかった」とされ、Jリーグ試合の無期限割り当て停止処分を科された。
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