シャーマン米国務副長官が中国に到着、王毅氏らと会談へ

　【天津＝大木聖馬、ワシントン＝蒔田一彦】米国務省ナンバー２のウェンディー・シャーマン副長官は２６日、中国・天津で 王毅（ワンイー） 国務委員兼外相らと会談する。シャーマン氏は２５日、天津に到着した。バイデン政権が１月に発足後、米外交当局高官が訪中するのは初めて。会談では、米中間の懸案を中心に意見交換する。

　米政府高官は２４日、電話で記者団の取材に応じ、会談について、「両国関係のあらゆる要素が議題となる」と述べ、意見が対立している香港や台湾情勢、新疆ウイグル自治区の人権問題などを議論することを示唆した。

　別の高官は、「目的は細部について交渉することではなく、高官級で対話のチャンネルを開いておくことだ」と語った。

　一方、中国外務省によると、王氏は２４日、記者団に対し、「中国は、いかなる国も自国が優れていると過大評価することは受け入れない」と述べ、対中圧力を強める米国をけん制した。