台風8号接近で熱海・伊豆山地区の住民に避難指示発令へ

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 接近する台風8号に備えて、土石流災害の起きた静岡県熱海市の斉藤栄市長は25日、被災した 伊豆山 いずさん 地区の住民に26日午後にも避難指示を出す考えを明らかにした。

あの人はもういない・雨が降ると恐怖…熱海土石流で規制解除、住民は複雑

 土石流による避難者は最大約600人に上り、25日正午時点では市内のホテル2か所に333人が身を寄せている。ホテルを出た人びとの大半が被災地域内の自宅に戻っているとみられるため、市は避難を呼びかけることにしている。

 また、市は24日に見つかった2人の遺体の身元が、瀬下陽子さん(77)、太田佐江子さん(93)と判明したと発表した。死者は21人で、全員の身元が分かった。行方不明者は6人となった。

 千葉県に住む瀬下さんの長男(53)によると、瀬下さんは夫の敦雄さん(80)と「すごく仲のいい夫婦」で、休日にはいつも2人でテニスに出かけたり、大好きなワインを一緒に飲んだりしていた。「やっと先の見えないトンネルから抜け出せた。きっと母は天国から父と僕たちを見守っていてくれるはずだ」と声を振り絞った。

 また、太田さんと「60年来の友人」という市内の女性(79)は、太田さんと一緒に熱海の歴史を学ぶ活動をしてきた。「太田さんが天国で安心してくれるように、しっかり熱海の歴史を伝えていきたい」と話した。

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