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米航空大手、コロナ下初の黒字 4~6月純利益260億円

(更新)
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【ニューヨーク=大島有美子】米航空大手の業績が急回復している。22日に出そろったアメリカン航空など大手3社の2021年4~6月期決算は、合計の純利益が2億3700万ドル(約260億円、前年同期は94億ドルの最終赤字)と、新型コロナウイルス下に入った20年1~3月期以降で初めて黒字になった。ワクチン普及で米国内線の需要増が回復をけん引した。変異ウイルスの拡大が懸念されるなか、国際線や法人需要の動向が持続的な回復の焦点となる。

最終損益で黒字だったのはアメリカンとデルタ航空の2社。ユナイテッド航空は最終赤字だったが、赤字幅はコロナ下で最も小さく7~9月期の黒字転換を見込む。22日に発表したアメリカンの純利益は1900万ドル(前年同期は20億ドルの最終赤字)だった。

業績の底となった20年7~9月期には3社合計の赤字額が100億ドル近くに達した。今年4月時点の市場予想では21年後半まで赤字が続く見通しだったが、予想より早く黒字に浮上した。

「パンデミック(世界的大流行)が始まって以来の猛烈な需要回復がみられた」。アメリカンのダグ・パーカー最高経営責任者(CEO)は黒字確保の要因をこう説明した。21年4~6月の売上高は前年同期比4.6倍の74億ドルだった。3社合計の売上高は4.4倍の200億ドル。21年1~3月からは76%増の急回復ぶりだ。

けん引役は「19年の同時期を上回る米国内の観光需要と法人需要の持ち直し」(デルタのエド・バスティアンCEO)だ。アメリカンでは今年3月に19年の20%にとどまった米国内の法人需要が6月には45%に上昇した。コロナ下で在宅勤務が中心だった企業の多くがオフィス勤務や出張を再開しており、これまでの慎重な見方を転換。「22年には完全に回復する」(アメリカン幹部)との見通しも出た。ユナイテッドは「夏の終わりと、年始めの22年1月が回復の節目になる」と期待する。

米運輸保安局(TSA)によると米国内空港の保安検査所の通過人数は7月に入り、7日移動平均で19年比2割減の水準まで回復した。ユナイテッドは旅客不足で貨物専用に回していた便の大半を21年中に旅客向けに戻す。

決算発表で各社は財務の健全性も強調した。前年同期は3社合計で1日当たり1億ドル近くの現金流出が続いていたが、3社とも純現金収支が黒字に転換した。現金などの手元資金も4~6月は1~3月から1割増え621億ドルとなった。

アメリカンは収入回復の持続を見込み、逆風下で巨額の手元資金を積み上げる必要性は薄れたと判断。6月末で213億ドルを抱える手元資金は22年に、コロナ前と同水準の100億~120億ドルまで減らす方針だ。一方、25年までの負債削減の目標額は従来の80億~100億ドルから150億ドルに引き上げ、財務の立て直しを急ぐ。

今後懸念されるのがインド型(デルタ型)など変異ウイルスのまん延と、人手不足などに伴う費用負担だ。

「フライトを終え、法定休息時間を過ぎた途端に次のフライトの電話がかかってくる」。コロナ下での無給休暇を終え、現場に復帰したある大手航空会社の客室乗務員は人手不足を実感している。米労働省によると航空業界の雇用者数は6月時点で43万人と、コロナ前の約8割にとどまったままだ。

デルタ幹部は「取引先から備品や食材などの値上げ要請を受けている」と明かす。需要増に人手が追いつかず6月に数百便をキャンセルしたアメリカンは、22年にかけてパイロットを1300人超、乗務員を800人新規で採用する。

変異ウイルスの拡大に対して各社は「キャンセルは生じていない」(ユナイテッド幹部)、「陽性率上昇に伴う予約の鈍化はない」(アメリカン幹部)という。ユナイテッドの調査ではマイレージ会員の84%が6月末時点でワクチン接種を終えており、ワクチン普及が需要を下支えするとの見方だ。

ただ米証券スティーフル・フィナンシャルのジョセフ・デナルディ氏は変異ウイルスのまん延によって「渡航制限の延長や新たな制限措置が設けられ、国際線の回復を遅らせる可能性がある」と指摘する。ユナイテッドは最も回復が遅いアジア路線について「コロナ前の運航に戻るのは早くても23年になる」としており、「コロナ前の利益水準を取り戻すにはまだ坂道を上らないといけない」(スコット・カービーCEO)。

JPモルガンのジェイミー・ベーカー氏は、米アップルのオフィス再開が9月より遅れると報じられたことに触れ「オフィス再開の遅れで法人需要の回復が鈍る恐れがある」とみる。夏の旅行需要は前年のリベンジ消費の色合いが強い。今後の回復は、政府の渡航制限や企業の指針に左右されることになる。

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