阪神が前半戦のセ・リーグ首位通過を決めた。00年以降では03、05、08年に1位ターンしており、このうち03、05年にはセ・リーグ優勝を果たしている。

なお同じ関西のオリックスも12日にパ・リーグの前半戦首位を決めており、この両球団がセ・パ両リーグでそろって球宴前首位を確定させたのは、1972年(昭47)以来49年ぶりとなった。なおオリックスは当時、前身の阪急ブレーブス時代だった。

◆72年の阪神 エース江夏豊は前半戦だけで15勝と順調に勝ち星を積み上げた。右の谷村智啓も防御率2・14でセ1位の安定感。22本塁打の田淵幸一は王貞治(巨人)23本塁打とデッドヒートを展開と、投打の歯車はがっちり。ところが江夏が後半戦に肩の痛みを訴えると、チームは失速。後半戦に入ると巨人の快走を許し、最後は2位に終わった。

◆72年の阪急 4年目の福本豊は前半戦だけで61盗塁と、規格外のハイペースで盗塁を量産。山田久志も14勝をマークと、同期入団の2人がチームを引っ張った。新助っ人ソーレルはチャンスメーカーに徹し、東映から加わった大橋穣も内野を引き締めた。安定した戦いを見せたチームは、前半戦で2位南海に7・5差。最後は2位近鉄に14差という独走で優勝を飾った。