NHKを6月30日付で定年退職した大越健介氏(59)が、テレビ朝日系「報道ステーション」(月~金曜午後9時54分)のメインキャスターに就任することが9日、同局から発表された。10月から、月~木曜を担当する。

大越氏は同局を通じ「報道ステーションの責任ある一員として仕事ができることを、心から光栄に思っています。日々のニュースに神経を研ぎ澄まし、取材を深め、平たい言葉で伝えることを心がけていきます」とコメントした。

同局は起用理由について「コロナ禍の世界をひもとくため、内外ともに激動の時代を見据えるために、大越さんの第一線のジャーナリストとしての豊富な経験が番組に必要」と説明し「より深い視点・洞察から番組をさらに一段階上のレベルに進化させてくれることを期待しています」。NHKで「ニュースウオッチ9」「サンデースポーツ」など夜の看板番組を経験した大越氏に強い期待を寄せた。同番組では初代の古舘伊知郎氏以来のフリーの男性メインキャスターとなる。

その他のキャスターについては、現在の出演メンバーが中心となるが詳細は追って発表するとした。現在のメインキャスターは月~水曜を小木逸平アナ(47)とフリーの徳永有美アナ(45)、木、金曜を富川悠太アナ(44)と森川夕貴アナ(27)が務めている。

関係者によると、10月以降の出演者の構成は、フリーである徳永アナの動向によって決まっていくという。同関係者は、徳永アナと大越氏によるダブルメインキャスターも考えられるといい、「徳永アナが卒業か、残るかも含め、今後、話をして決めていく」との見解を示した。

◆大越健介(おおこし・けんすけ)1961年(昭36)8月25日、新潟県生まれ。東大卒業後、85年にNHK入局。岡山放送局で記者として県警、県政を担当。89年報道局政治部に異動。05年にワシントン特派員、07年に同支局長。新潟高時代は野球部エースとして79年春の県大会準優勝、夏はベスト8。東大では東京6大学リーグで8勝。