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【瀋陽=川瀬大介】中国で17日、宇宙飛行士3人が乗る宇宙船「神舟12号」が打ち上げられた。3人は、地球の周回軌道で建設中の宇宙ステーションの中核施設「天和」に約3か月滞在し、ステーションの組み立て作業を行う。「宇宙強国」を掲げる中国にとって新たな一歩となる。
神舟を搭載したロケットは17日午前9時22分(日本時間午前10時22分)、中国西部の酒泉衛星発射センターから打ち上げられた。神舟が予定の軌道に乗ると、打ち上げの様子を生中継していた中国中央テレビは「発射に成功した」と速報した。
神舟は高度約390キロ・メートルを回る天和とドッキングする。3人は天和での滞在を始め、宇宙空間での長期滞在に関する技術を検証する。
中国の有人宇宙活動は2016年以来、約5年ぶり。中国は将来的に月に宇宙飛行士を送る有人探査を視野に入れており、ステーションを利用して長期滞在のノウハウを蓄積したい考えだ。
中国は今後も有人宇宙船や物資補給船の打ち上げを重ね、22年末までにステーションを完成させる計画だ。