米ノババックス、治験で有効性9割 コロナワクチン
【ニューヨーク=西邨紘子】米バイオ製薬ノババックスは14日、開発中の新型コロナウイルスワクチンの後期臨床試験(治験)で、変異ウイルスを含めた感染予防に90.4%の有効性が確認できたと発表した。中程度~重度の症状を防ぐ効果は100%だった。
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ノババックスのワクチンは武田薬品工業が国内でライセンス生産を予定しており、2022年初頭から1億5000万回分を供給する方向で日本政府と協議している。
この治験には、米国とメキシコから18歳以上の2万2960人が参加した。治験中には77人でコロナへの感染が確認された。うちプラセボ(偽薬)投与グループからは63人、ワクチン投与グループからは14人だった。ワクチン投与グループでは中程度~重度の症状の患者はでなかった。
ノババックスは米国で9月末までに、このワクチンの緊急使用承認を申請する方針としている。年末までに、月1億5000万回分のペースでの生産を見込む。
ノババックスはこのワクチン開発で、米政府から多額の資金援助を受けてきた。米国ではこれまでに、米ファイザー製など3種類のコロナワクチンが緊急使用向けに承認されており、直近ではワクチンの余剰も問題となっている。
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