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【コーンウォール(英南西部)=池田慶太】スウェーデンのストックホルム国際平和研究所は14日、世界の核軍備に関する報告書を発表した。今年1月の世界の保有核弾頭数(推計)は1万3080発で前年から320発減ったものの、実戦使用可能な数が増えていることに懸念を示した。
核保有9か国のうち、最多のロシアが前年比120発減の6255発、2位の米国は同250発減の5550発、3位の中国は30発増えて350発だった。実戦配備数は同105発増の3825発で、米国が50発、ロシアが55発増やした。
同研究所は記者発表で、米露が失効寸前だった核軍縮の枠組み「新戦略兵器削減条約」(新START)を今年2月に延長したことを歓迎した。一方で、米露双方で戦略上の核兵器の重要性が増しており、「両国間で追加の核軍備管理が進む見通しは弱い」とした。
北朝鮮は40~50発を保有し、前年から10発増えた。報告書は北朝鮮の昨年の動きについて、核分裂物質の生産やミサイルの開発を継続したと分析し、「引き続き軍事目的の核計画を強化している」と指摘した。