同ランキングでは、企業の財務健全性を示す指標として、ネットキャッシュ(現預金+短期保有有価証券-有利子負債-前受金)が多い会社を抽出したが、今度はその逆。手元資金に対して借り入れが大きい=ネットキャッシュのマイナスが大きい上場企業の西日本版199社になる。
各社の財務諸表に記された各項目から、ネットキャッシュを割り出している。なお、自動車メーカーは自動車金融(ローン)事業を持っており、ネットキャッシュを計算すると見た目のマイナスが大きく膨らみ、実態を正確に示せない。そのため、今回もランキング対象外とした。金融系企業も原則除いている。上位には全国版同様にインフラ系や総合商社、不動産、鉄鋼メーカーなど、いわゆる重厚長大産業が目立った。ネットキャッシュのマイナスが1兆円以上は11社、同1000億円以上は54社だった。 ネットキャッシュのマイナスが大きいと財務の安全性が不安視されるかもしれないが、歴史的な低金利が続く中、借り入れを活用し、事業拡大のための投資に振り向けることは理にかなった経営スタイルだ。その一方、先行き不透明な状況にあっては、決算上の業績は黒字なのに資金繰りが急速に悪化してしまう会社もありそうだ。
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