中高生の集団接種見合わせ 神戸市長「国の方針混乱」

神戸市役所=神戸市中央区
神戸市役所=神戸市中央区

神戸市の久元喜造市長は10日の記者会見で、検討していた市立中学と高校の生徒を対象とした新型コロナウイルスワクチンの集団接種について、国の指針が示されるまで見合わせる考えを示した。「(12歳以上の接種をめぐり)国の方針が極めて混乱していて困惑している。検討はしばらくストップしたい」と述べた。

市は5月31日に厚生労働省の専門分科会が、米ファイザー製の接種対象年齢を12歳以上に引き下げたことを受け集団接種の検討を開始。しかし、今月7日に萩生田光一文部科学相が「小中学校での集団接種は考えていない」として、専門家と相談して改めて通知を出す方針を示した。

市役所には学校での集団接種に抗議する電話が殺到した。久元氏は「国にはっきりと方針を示してもらわないとわれわれは仕事ができない」と苦言を呈した。

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