五冠返り咲きの囲碁・井山新王座 際立つ勝負強さ

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囲碁の第一人者、井山裕太四冠(32、棋聖・名人・本因坊・碁聖)が芝野虎丸前王座(22)から王座を奪還し、2年7カ月ぶりに五冠に返り咲いた。2016、17年と2度の七冠独占を達成しながら、若手の台頭で一時三冠に後退していた。しかし険しく難解な戦いや、ここぞという対局では勝負強さを発揮する。再びタイトルを増やしており、3度目の七冠独占も視野に入ってきた。2度目の七冠達成後に井山新王座がタイトルを争

うようになったのは、一世代下の「令和三羽ガラス」とよばれる若手らだった。七冠を崩されたときの相手は許家元十段(23)で、19年には王座戦で当時20歳だった芝野前王座に敗れて三冠に後退した。20年秋には芝野前王座から名人を奪って四冠となったが、冬には天元戦で一力遼九段(24)にタイトルを奪われて再び三冠に戻った。

ただ今年出場した七大棋戦の番勝負ではすべてタイトル獲得に成功しており、勢いに乗っている。際立つのが最終局にもつれ込んだときの勝負強さだ。王座戦は、本因坊、碁聖、名人に続く今年4回目のフルセットの勝負で、井山新王座は「ここまで続くのは経験がなく、とてもタフな一年だった。気持ちが休まる場面はなかったが、いい緊張感で対局に臨むことができた」と振り返った。 棋聖戦は9連覇中、本因坊戦は10連覇中と持ち時間8時間の2日制七番勝負では圧倒的な強さを見せていた一方、国際戦で主流の3時間の碁には課題を感じていたようだ。取り組んだのは一局を通じての考慮時間の配分だった。序盤では人工知能(AI)を取り入れた研究を生かしてあまり長考せず、勝負どころの中盤以降に時間を残す作戦が実を結んだ。

さらにメンタルトレーニングにも力を入れた。トレーナーの指導を仰いで盤上に集中する精神力を磨いてきた。井山新王座は「勝っても負けても次の対局にまっさらな気持ちで臨む。以前から意識していたことだが、今年は形として現れてきた」と話す。王座奪還を決めた最終第5局の立会人を務めた三村智保九段は「中国や韓国では20代が棋士のピークと言われるなか、井山新王座は想像がつかないくらいの勝ちっぷりを見せている。芝野前王座ら若手に一時期押された経験を通じて、さらに強くなった印象だ」と話す。 王座奪取で保有するタイトルは5つとなり、3度目の七冠が視野に入る。残りは十段と天元の2つ。ただ22年春にタイトル戦の番勝負が行われる十段戦では、本戦2回戦で敗れてすでに姿を消した。七冠独占を三たび達成できるとしても、実現するのは早くても23年の春になる。

 

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