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「GitHub」でDX オープンソース使いこなす3つの業界

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CBINSIGHTS
ソフトウエアなどのプログラムを公開して誰でも使えるようにした「オープンソース」が幅広い業界でイノベーション(技術革新)を推し進めている。ソースコード共有サイト「ギットハブ(GitHub)」などを用いながら、企業や個人がアイデアを持ち寄り新技術を開発するイベントも広がる。企業の画期的な技術はオープンソースから生まれたものも多い。オープンソースを使いこなす3つの業界の取り組みをCBインサイツがまとめた。
日本経済新聞社は、スタートアップ企業やそれに投資するベンチャーキャピタルなどの動向を調査・分析する米CBインサイツ(ニューヨーク)と業務提携しています。同社の発行するスタートアップ企業やテクノロジーに関するリポートを日本語に翻訳し、日経電子版に週2回掲載しています。

様々な業界の企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するため、人工知能(AI)やクラウドサービス、自動化など最先端のテクノロジーに目を向けている。こうしたテクノロジー全てに共通するのは、オープンソースのソフトウエアが活用されている点だ。

オープンソース・ソフトウエアではソースコードが公開されており、開発者はアクセスし、編集し、構築できる。もっとも、このテクノロジーはソフト開発者以外にも使われるようになっており、メディアも注目しつつある。

今や様々な業界の企業が製品や事業の中核要素としてオープンソース・ソフトウエアを活用している。インターネットを通じて不特定多数が貢献するクラウドソーシングの手法が使われているため、コードは随時変化し、最先端の状態を維持できる。

例えば、AIスタートアップの米エイチ・ツー・オーAI(H2O.ai)はオープンソース・モデルのインフラを利用して機械学習モデルを開発している。一方、サイバーセキュリティー会社の米フォージロック(ForgeRock)はオープンソースのコードプロジェクトを軸に事業を構築している。今回のリポートでは、オープンソース・ソフトウエアが影響を及ぼしつつある主な業界を取り上げる。

1.輸送・物流

輸送・物流部門は、配車サービス大手の米ウーバーテクノロジーズや米アマゾン・ドット・コムなど創業当初からデジタルを駆使してきた新規参入組からの圧力にさらされている。両社はオープンソース・ソフトウエアを活用してきた。

ウーバーはソフトウエアをクラウドで実行し、乗客と運転手のマッチングや道路状況に応じて変わる走行ルートなど過去に例のない技術的課題に大きな規模で対応している。同社は26のオープンソースのプロジェクトを活用し、こうした革新的な解決策を編み出した。

ウーバーが公開しているツール「nebula・gl」を使うことで、開発者はウェブブラウザー上で地理データを可視化し、編集できる。これによりウーバーは最新の走行ルートや予定到着時刻を提供する機能を改善している。

地図作製や位置データの技術の進化はウーバーなど配車サービス各社の事業を支えている。位置情報サービスではオープンソース・ソフトウエアの活動は重要な役割を果たしている。

例えば、オランダのヒアテクノロジーズ(HERE Technologies)と米マップボックス(MapBox)はソフトウエア開発支援ツール、米ギットハブ(GitHub)で外部プロジェクトに貢献する技術者が多い企業上位100社に名を連ねる。両社は地図に加え、ナビゲーションや検索などの機能へのアクセスを提供している。これにより輸送・物流業界への参入障壁が実質的に下がり、消費者に指定された日時や場所に荷物を配達するオンデマンド宅配など、新規参入企業が新たなサービスを生み出すことが可能になっている。

2.ヘルスケア

ヘルスケア業界は厳しい規制や時代遅れの技術など様々な問題を抱えている。オープンソース・ソフトウエアを使えば、システムやデバイス間の相互運用性を向上させ、業務を改善できる。

金融サービスと同様に、ヘルスケア企業が20年にオープンソース・プロジェクトで新たなコードの開発に貢献した数は前年よりも増えた。

多くの医療従事者の業務を支える米国の電子カルテ(EMR)システムでは、オープンソース・ソフトウエアは長年にわたってニッチだが重要な役割を果たしてきた。

「オープンEMR」プロジェクトは、医療従事者に電子カルテの管理システムのほか、スケジュール管理や請求、処方箋などの解決策を提供している。ギットハブでこのプロジェクトに貢献している技術者は160人以上に上り、米政府系ボランティア組織「平和部隊」などがプロジェクトを活用している。

米最大の医療提供機関である退役軍人病院は数十年にわたり、オープンソースのEMRシステム「VistA」を使ってきた。医師からは高い評価を得ていたが、退役軍人局は18年5月、米国防総省のシステムと統合するために米医療情報サービス、サーナー(Cerner)の民間EMRを採用することにした。

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を受け、いくつかの医療組織が新たな問題への迅速な解決策を見つけようとオープンソース・ソフトウエアに目を向けている。例えば、多くの接触確認アプリはオープンソース・ソフトウエアを活用し、新型コロナ感染者と接触した人に情報を知らせる。

オープンソースの基本ソフト(OS)「リナックス」の普及を推進するNPO、リナックスファウンデーションは20年7月、公衆衛生グループを立ち上げた。同グループは2つの濃厚接触アプリ「コビッドシールド」「コビッドグリーン」を開発し、アプリはカナダやアイルランド、米国の多くの州で使われている。

一方、米ペンシルベニア大学学術医療センターの研究者らは「チャイム(CHIME)」というツールを無償公開している。これを使えば、病院は新型コロナ関連の入院患者数を予測し、それに応じて受け入れ計画を立てられる。

米製薬大手ファイザーも新型コロナ対策に関する声明で、オープンソースのコミュニティーに貢献すると約束した。

同社のアルバート・ブーラ最高経営責任者(CEO)は「ファイザーは患者の治療やワクチンを速やかに進化させるため、自社で開発した重要なツールをオープンソースのプラットフォームで科学界全体に開放し、自社で得たデータと知見を即座に他社と共有することを約束する」と述べた。

3.小売り

小売りでは電子商取引(EC)やオンライン体験がさらに目立った役割を担いつつある。オープンソース・ソフトウエアは既存勢にも新興勢にもその企業にしかない強力な価値を提供している。

米ディスカウントストア大手ターゲットはIT(情報技術)インフラからデータ管理、サイバーセキュリティーまで様々なテーマに及ぶ80以上のオープンソース・プロジェクトを活用している。同社は15年、サイバーセキュリティーのリスクに対処する目的で「サイバー・フュージョン・センター(CFC)」を立ち上げた。サイバー攻撃の脅威を検知し、対応するためにコードの一部を公開している。

商品をオンラインで販売しようとする多くの中小企業向けには、EC支援サービスを手掛けるカナダのショッピファイや米マジェント(Magento)らがウェブの設計や商品の仕入れ、固有のフルフィルメント(受注配送センター)などのEC機能を備えたプラットフォームを提供している。

ショッピファイはオープンソースのコミュニティーに大きく貢献しており、ギットハブへの貢献者は36人と上位50社に入っている。一方、マジェントは中核プロダクトを無償公開し、BI(ビジネスインテリジェンス)ダッシュボードや顧客のロイヤルティー(愛着)を高めるツールなどの追加機能で収益を得ている。

アマゾンは19年、無人コンビニエンスストア「アマゾン・ゴー」で使われているレジなし決済技術のコードをリナックスファウンデーションのプロジェクト「デント(Dent)」に提供した。このプロジェクトには米半導体大手のエヌビディアやマーベル・テクノロジー・グループなどが参加しており、アマゾンは米小売り最大手のウォルマートやターゲットも加わるよう求めている。

アマゾン・ゴーのモデルを無償公開する主なメリットはコストを引き下げられる点だ。現時点では、面積1000平方フィート(約93平方メートル)の店舗の運営費は1100万ドルに上る。

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