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政府は10日、世界自然遺産として推薦していた「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び
登録されれば、国内では1993年の白神山地(青森、秋田県)と屋久島(鹿児島県)、2005年の知床(北海道)、11年の小笠原諸島(東京都)に次いで10年ぶり、5件目となる。文化遺産をあわせた世界遺産全体では24件目。
今回の候補地は、鹿児島県の奄美大島と徳之島、沖縄県の沖縄島北部と西表島の4地域で構成され、対象面積は4万2698ヘクタールに及ぶ。温暖・多湿な亜熱帯性気候で大規模な多雨林が広がり、アマミノクロウサギ(奄美大島、徳之島)やヤンバルクイナ(沖縄島)、イリオモテヤマネコ(西表島)などの絶滅危惧種や固有種が多く、独特な進化を遂げた種が豊富に分布する「生物多様性」が特徴だ。
環境省によると、ユネスコの諮問機関「国際自然保護連合」(IUCN、本部・スイス)は「希少な固有種に代表される生物多様性を保全する上で国際的にも重要な地域」と認めた。
4島の登録を巡っては、IUCNが18年5月、沖縄島北部にある米軍北部訓練場の返還地が推薦地に含まれていないことなどを理由に、推薦内容の見直しを求める「登録延期」を勧告した。政府はいったん推薦を取り下げ、18年6月に返還地を国立公園に編入するなどの環境整備を進め、19年2月に推薦書を再提出していた。
世界遺産委員会は7月16~31日にオンライン形式で開催される。当初は20年に審査される予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、延期となっていた。