J1リーグ戦で2位につける名古屋グランパスが、再スタートを切った。

首位川崎フロンターレとの2連戦(4月29日、5月4日)は計7失点の完敗。勝ち点差は9に広がった。8日、本拠地豊田スタジアムにセレッソ大阪を迎えた仕切り直しの一戦。DF吉田豊(31)が、今季初ゴールとなる決勝弾を決め、連敗を「2」で止めた。

後半21分、ペナルティーエリア付近で、C大阪DFがこぼしたボールに反応。すかさず左足でゴールに押し込んだ。吉田は「自分はオフサイドポジションだった。でも、チアゴ選手が触ったのが見えたし、笛が鳴っていなかったから、しっかり流し込みました。試合に勝てたことは素直にうれしいです」と喜んだ。

吉田にとって、この試合が節目のJ1通算300試合目(史上119人目)だった。

ブルーノ・コンカ(56)コーチは「連敗した状況から、選手が試合できちんとプレーしてくれた。C大阪はセンターバック2人が強力で守りも堅い。どうやってサッカーをやるかという戦術の部分より、最終的に気持ちで上回ったことがスコアに出たと思う」と選手の精神面をたたえた。

この日、川崎Fも敵地でG大阪に勝利し、勝ち点差は9のまま。ただ、シーズンはまだ長い。

名古屋は諦めず、うっすらと見える首位の背中を、がむしゃらに追い続ける。【三宅ひとみ】