【北京=三塚聖平】中国の習近平国家主席は国連総会の一般討論でのビデオ演説で、気候変動問題に関してバイデン米政権との協調姿勢を示した。同時にアフガニスタン問題を念頭に対米牽制(けんせい)も行っており、米側に交渉カードをちらつかせて自国ペースで「対等」な関係を築こうとする習政権の戦略がうかがわれる。
習氏は演説で「積極的に気候変動に対応する」と強調し、米国へ前向きなメッセージを送った。英国で10月末に始まる国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)に向けバイデン政権は中国から協力を引き出そうとしており、習氏が表明した国外の石炭火力発電所建設への支援停止はその一つだった。来年2月の北京冬季五輪をめぐっては、米国で中国政府による新疆(しんきょう)ウイグル自治区での人権侵害などを問題視する声が超党派で広がり、首脳や政府使節団の派遣を見送る「外交的ボイコット」を求める声が増す。習氏は五輪開催を成功させて求心力を高めて党大会に臨む腹積もりとみられ、そうした事態を避けるためにも米政権との協力関係構築が欠かせないという危機感があるとみられる。
ただ、習氏は演説で「民主はどの国の特許でもなく、各国人民の権利だ」と述べ、米国などの民主主義陣営に対抗姿勢をみせた。その上で「国家間には避けられない意見の不一致があり、平等と相互尊重を基礎に対話と協力を行う必要がある」と強調。トランプ前米政権との交渉で守勢に立たされたことも反省材料に、一方的な譲歩はせずに米中関係改善を対等な立場で進める思惑がうかがわれる。
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習氏、海外の石炭火力建設中止を表明 国連演説で(写真=AP)【北京=羽田野主】中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は22日、米ニューヨークで開催中の国連総会一般討論でビデオ演説した。「中国は発展途上国の低炭素推進を強力に支援し、海外での石炭火力発電所を新たに建設しない」と表明、二酸化炭素(CO2)の排出削減に取り組む考えを示した。海外での石炭火力発電所の建設中止は米国が中国に求めてきた内容とされる。欧州も環境問題への関心は高い。習氏の発言からは対立が 中止するだけで凍結でも建設しないでもないんやね。 こんな国をまだ優遇し続けてる日本や諸外国はどうかしてる... これはかなり大きなカードだぞ。欧米からどんな譲歩を引き出したんだ?
ソース: nikkei - 🏆 135. / 51 続きを読む »
ソース: 読売新聞オンライン - 🏆 19. / 63 続きを読む »