中国の産金各社が、なじみの薄かった西アフリカと南米で買収攻勢を掛け、ライバル勢よりも高い価格を提示して資産を買い漁っている。写真は2020年2月、ブルキナファソの金鉱山で撮影(2021年 ロイター/Anne Mimault)
中国の産金各社が、なじみの薄かった西アフリカと南米で買収攻勢を掛け、ライバル勢よりも高い価格を提示して資産を買い漁っている。これまで買収の舞台になっていたオーストラリアなどの国々が中国企業に厳しい姿勢に転じたからだ。銀行関係者や法律専門家は、オーストラリアやカナダ、米国が中国企業による買収への審査を厳格化する中で、中国からの投資を歓迎する新興国が今後も重点的な標的になり続けると予想している。特に西アフリカと南米にある金資源が豊富な地域は、国内で資源減少に直面している中国企業にとって魅力的な物色の対象だ。こうした中国企業は事業を多角化し世界的企業になることを目指しており、買収対象は金に限らない。 法律事務所ハーバート・スミス・フリーヒルズ(香港)のパートナー兼アジア地区エネルギー部門責任者、ヒラリー・ラウ氏は「中国による鉱業部門のM&A(合併・買収)は過去12カ月間で2倍に増えた」と指摘。「金や鉄鉱石といった伝統的な標的と、チリウムやコバルト、グラファイトなどの新素材の間で、関心はほぼ2分されている」と述べた。中国の国有産金大手、山東黄金鉱業は昨年、ガーナの金鉱開発会社カーディナル・リソーシズを巡る9カ月間にわたる買収合戦で、ロシアのノルドゴールドに競り勝った。買収価格は1株当たり1.075豪ドル(約89.5円)で、ノルドゴールドの当初の提示を134%上回った。
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