こうしたノウハウ蓄積が持たらす意義はいうまでもない。ドローン本体に人間を搭載する必要がないことは、人間を載せることに付随した設備をすべて切ることが出来る。それは整備や運用コストを大きく減らす。金銭的・時間的コストの高いグローバルホークのようなものはいざ知らず、こうした民生技術発祥の機体であれば、整備性は有人機とは比較にならないほど向上する。そして人間が搭乗しておらず、安価な国産であることから、どのような環境下でも安易かつ迅速に発進させられ(有人機では戸惑うようなリスキーな環境下でも)飛行させられる。日本としても例えば海賊対処や北朝鮮の瀬取りの現場における情報取集に際し、高価な哨戒ヘリを撃墜のリスクをかかえて飛ばすよりも、国産ドローンの方があらゆる面でコスト価値がある。
特に、この国産化には大きな意味があり、撃墜や墜落しても即座に代わりを用意できる。これが海外製であれば、どうしてもコストはかかり、しかも遠路輸送する時間的コストもかかる。もちろん適切な自国開発できれば、ではあるが。そもそも、より列度の高い状況であれば(例えば不幸にも台湾侵攻作戦が発動した場合)南西諸島に迫る中国軍艦隊を偵察するために有人の哨戒ヘリを飛行させることは、ほとんど自殺行為に近い。 ドローンは妨害電波に弱いとの間違った偏見とは異なり、電波妨害に対抗できる、もしくは自律型で動くタイプも多数存在しており(そもそも電波妨害されれば有人機でも意味がない)日本にも、このような海上偵察用ドローンの国産化は必要不可欠だ。しかし世界でも有数の海軍国であるはずの日本では、そうした取り組みは聞こえてこない。余談だが、防衛省は米海軍でさえ見捨てたレールガン(米議会は復活させようとしているが)の開発予算に令和4年度予算で65億円も投じているが、それに投じる数%でも振り向ければ、この種の艦載ドローンを開発できるであろうが、していない。
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ソース: dol_editors - 🏆 78. / 53 続きを読む »