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【ブリュッセル=畠山朋子】欧州連合(EU)の執行機関・欧州委員会は30日、米アップルに対し、アプリ市場での支配的な立場を利用し、音楽配信サービスの競争をゆがめていると通告した。今後の調査で違反が確定すれば、制裁金を科す可能性がある。
発表によると、アップルはスマートフォンなどにアプリを提供する「アップストア」で、アプリを販売する事業者が得る収入に30%の手数料を課した。また、事業者の自社サイトなど、アップストア以外で同じ商品を買える機会があることを消費者に知らせないよう制限した。
欧州委員会は、アップルのこうした行為がEU競争法(独占禁止法)違反の疑いがあるとして、昨年6月から調査している。
欧州委の競争政策担当マルグレーテ・ベステアー委員は声明で「競合他社に不利になるルールを定め、アップルは消費者から、より安い価格で音楽をダウンロードするといった選択肢を奪っている」と述べた。