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生後7か月の乳児を殺害したとして、新潟県長岡市飯塚、無職田中
発表によると、田中容疑者は2020年4月23日午前10時頃、太田市内の住宅リビングで、長女の鼻と口を手でふさいで殺害した疑い。司法解剖の結果、長女は窒息死とみられ、目立った外傷はなかった。調べに対し、容疑を認めている。事件当時は元夫(35)、長男(4)、長女と暮らし、元夫は仕事で外出していたという。
田中容疑者は事件直後、「自宅で意識がない娘を発見した」と119番し、長女は病院で死亡が確認された。翌日、元夫に連れられて太田署へ出頭し、「娘を押さえつけた」と自供したという。県警は任意で捜査していたが、田中容疑者が昨年6月に自殺を図って負傷したため、回復を待って逮捕した。夫婦はこの間に離婚したという。
当時の自宅近くに住む30歳代男性は、田中容疑者について「気さくな印象で、近所の子たちと遊ぶ姿もあった。何があったのだろうか」と不安そうに語った。
太田市によると、長女が市保健センターで受けた4か月健診で異常はなく、田中容疑者から育児に関する相談などもなかった。一方で、県警によると、家族は事件前、田中容疑者が日常生活に不安を抱いている様子を感じていたという。
県助産師会(前橋市)の真下由利子会長(59)は出産前後の女性について、「外部からは気付かないが、小さな悩みは積み重なっている」と指摘する。
真下会長によると、生後7か月前後の乳児は頻繁に動き、離乳食の導入や寝返りも始まる。人見知りも出る頃で、母親の負担が大きくなってくるという。真下会長は「母親を孤立させないため、周囲が『体調はどう?』と声を掛けるなど、寄り添ってほしい」と呼びかける。