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独学でピアノを習得し、リストの難曲「ラ・カンパネラ」を演奏する佐賀市川副町のノリ漁師・徳永義昭さん(60)が、北九州市で行われたフジコ・ヘミングさんのコンサートにゲスト出演した。多くの聴衆を前にした演奏に、徳永さんは「夢が実現し、感無量の思いだ」と感想を語った。(丸山滉一)
徳永さんは52歳のとき、テレビで見たヘミングさんの演奏に感銘を受けて練習を開始。上達の過程を動画投稿サイト「ユーチューブ」に投稿して話題となった。
ゲスト出演は、2019年秋に、テレビ番組でヘミングさんと共演を果たした際、依頼されたのがきっかけ。新型コロナウイルスによる1年間の延期を経て、ようやく夢の舞台が実現した。
コンサートは16日、北九州ソレイユホールで行われた。ヘミングさんの演奏前に披露。猛練習で
コンサート終了後、楽屋に行ってヘミングさんに花束を手渡すと、「良かったよ。九州でコンサートをするときは、また演奏してよ」と声をかけられたという。さらに、ヘミングさんが描いた直筆サイン入りの人物画もプレゼントされた。
ユーチューブの過去の演奏のコメント欄などには、多くの感想が寄せられた。中には、「徳永さんを目標に頑張ります」というメッセージも。今後は、ヘミングさんから勧められたベートーベンの「テンペスト」の習得など、さらなる高みを目指す。
徳永さんは「あのとき、ピアノを始めてよかった。演奏のレベルはまだまだなので、これからも練習し続けたい」と話した。