東急東横線が運転再開 足場崩れ一部運休、17万人に影響
2日午後10時20分ごろ、東京都目黒区自由が丘の東急東横線自由が丘―都立大学間で、付近の工事現場の足場が崩れて電線に倒れかかり停電が発生し、渋谷―武蔵小杉間で運転を見合わせた。3日も始発から同区間が運休したが、午後0時20分ごろに運転再開した。
東急電鉄によると、2日と3日の両日で計324本が運休し、計約17万3800人に影響した。東京消防庁によると、けが人は確認されていない。
東急電鉄によると、停電の影響で、中目黒―祐天寺間で電車が止まり、乗客を降車させて祐天寺駅まで誘導した。足場の撤去や電線の安全確認に時間がかかり、3日は始発から復旧まで、相互乗り入れする東京メトロ副都心線から渋谷駅までと、武蔵小杉―横浜高速鉄道元町・中華街間で運行本数を約5割に減らして折り返し運転した。
警視庁によると、崩れた足場は縦約15メートル、横約25メートル。強風が原因とみられ、工事関係者に事情を聴くなどして詳しく調べる。大手予備校河合塾の新校舎建設に伴い組まれた足場という。
気象庁によると、2日午後は都内各地で最大瞬間風速20㍍前後の強い風を観測。寒冷前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定になるとして、同庁は落雷や竜巻などの激しい突風、局地的な雨に注意を呼びかけていた。
東横線の渋谷駅改札前では3日朝、駅職員が拡声器を片手に通勤客らへの説明や代替ルートの案内に追われた。
アルバイトのため学芸大学駅に向かう男子大学生(19)はバス利用を案内された。「あと15分くらいで着かないといけないが、無理そう。バスは初めてでどれに乗ればいいのかも分からない」と困惑していた。
通勤で中目黒駅に通う女性会社員(21)は「渋谷に来るまで事故を知らず驚いた」と話し、慌てた様子で迂回ルートのJR線に急いだ。