聖火ランナー、2週前から会食自粛を リレーまで1カ月
東京五輪の聖火リレースタートまで25日で1カ月となり、大会組織委員会は同日、リレー開催にあたっての新型コロナウイルス対策や自治体に向けたガイドラインを公表した。聖火ランナーには走る2週間前から会食の自粛を求めることなどが盛り込まれた。
組織委は感染リスクが高まる「3密」の回避、関係者の体調管理などを徹底してリレーを運営する。組織委の橋本聖子会長は25日、「各都道府県において感染状況が異なり、きめ細かな対応が重要。日本全国に希望をつなぐ聖火リレーを実現したい」と述べた。
リレーが予定されている都道府県が緊急事態宣言の対象となっている場合や、不要不急の外出自粛が要請されている場合は公道での走行を見合わせ、各日のゴール地点で聖火到着を祝う「セレブレーション」会場で点火式のみ開催する方針。
最初にリレーが実施される福島、栃木、群馬、長野の4県では予定通り公道での実施が公表されたが、外出自粛が要請されている栃木県や、群馬県については今後の感染状況に応じて開催方法を判断していくとした。
ランナーには走る2週間前から会食や人出の多い場所への外出を避けるよう求める。体調情報も組織委に報告する。組織委が求める感染防止策に従わなかった場合、リレーへの参加は原則認められない。多くの観客が集まる可能性がある著名人ランナーの走行は、中止を含めて計画を見直すこととした。
沿道での密集を避けるため、観客にはできる限りネット中継で視聴してもらう。観覧時はマスクを着用し、大声を出さずに拍手などで応援する。過度な密集が生じた場合はリレーを中断することも想定する。セレブレーションの会場は事前予約制などで入場人数を制限する。
聖火リレーは3月25日に福島県のサッカー施設「Jヴィレッジ」(楢葉町、広野町)からスタートする。121日かけて全国47都道府県859自治体を巡り、開会式が開かれる7月23日に国立競技場(東京・新宿)で聖火がともされる計画になっている。
聖火ランナーには約1万人が予定され、3月上旬以降に順次、詳細な走行場所が通知される。誰がどの区間を走るかなどの情報は走行開始の直前まで公表されない。
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