国内女子ゴルフツアーの21年初戦ダイキン・オーキッドレディース(3月4~7日、沖縄・琉球GC)が「有観客開催」を検討していることが26日、分かった。アマチュア選手の主催者推薦選考会(2日間競技)がこの日、開催コースで終了。コロナ禍で昨年中止された行事を終え、ツアーは“開幕”に動き始めた。

同選考会は沖縄のジュニアゴルファー育成を目指すもので、過去に諸見里しのぶ、宮里美香、比嘉真美子らを輩出し、24回目を迎えた。春到来を告げる風物詩が2年ぶりに復活。本戦もツアー通常化に踏み出そうと、昨年ツアーで1試合もなかった「有観客開催」を検討している。

全国的なコロナ禍はいまだ予断を許さぬ状況ではある。11都府県に発出中の緊急事態宣言は予定通り2月7日に終了するのか不透明。今年第2戦となる明治安田生命レディース(3月12~14日、高知・土佐CC)は、昨年12月のツアー日程発表直後に無観客開催を決めている。

ただ、大会主催のダイキン工業(本社・大阪市)はツアー制施行の88年から開幕戦を維持し続けており、女子ツアーを代表する優良かつ有力スポンサー。プロスポーツとして状況を好転させたい意識は強い。今後はコロナ禍の状況を見極めつつ、沖縄県、那覇市、南城市など自治体の意向も十分踏まえた上で入場者を沖縄県在住者限定、収容人数を抑える-などの方策も選択肢に加え、コースにギャラリーを入れる方向で検討。21年初戦が「有観客」となれば、後続大会のモデルケースとして、ツアーが活気を取り戻す契機になる。

◆昨年は開催14戦 20年の国内女子ツアーはコロナ禍で開幕戦ダイキン・オーキッド・レディース(3月5~8日)が2月28日に中止決定。その後の大会も中止続きで、最初の開催はアース・モンダミンカップ(6月25~28日)と約3カ月半遅れの“開幕”だった。開催されたのは当初予定37戦中14戦で、すべて無観客。日本女子プロゴルフ協会は競技数減を受け、5月に20年と21年を合わせた統合シーズン実施を決めた。男子ツアーは国内で開催予定だった23戦中5戦だけの開催(他にエキシビション1試合)だった。

<ダイキン・オーキッドレディース、アマチュア主催者推薦選考会本戦出場者成績> (1)荒川怜郁140(69、71) (2)新城莉李亜144(72、72) (3)伊波莉羅146(72、74) (4)石原渚裟147(76、71)※石原は最終日成績上位で出場権獲得