習氏、バイデン氏に祝電 「両国関係の発展願う」
【北京=羽田野主】中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は25日、米大統領選で当選を確実にした米国のバイデン前副大統領に祝電を送った。「両国が意見の対立を抑え、健全で安定的に関係を発展させることを願う」と呼び掛けた。
中国外務省が同日発表した。習氏は「お互いに衝突、対立せず、相互尊重とウィンウィン(相互利益)の精神で世界の平和を推進することを望む」と伝えた。
バイデン氏への祝電を巡っては、大統領選での当選確実が伝えられて以降、日本や欧州、中東の首脳らが相次ぎ祝福するメッセージを寄せた。
中国外務省の報道官も遅れて祝意を表明したものの、習氏自身は沈黙を保っていた。トランプ米大統領との関係を重視し「敗北宣言を待っている」との見方も一部で浮上していた。
米連邦政府一般調達局(GSA)が23日、バイデン氏への政権移行業務を容認した。トランプ氏がこれに同意したことで、一区切りついたと判断した可能性がある。
3期目となる新たな習近平(シー・ジンピン)指導部が発足しました。習政権では習氏に近いとされる「習派」は最高指導部を指す政治局常務委員で7人中6人を占め、序列24位以内の政治局員でも約7割が該当するとみられます。権力の一極集中を進める習政権の最新ニュースや解説をまとめました。
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