阪神、巨人などが今秋ドラフト1位候補に挙げている近大・佐藤輝明内野手(4年=仁川学院)が、50メートル6秒0の快足で、サヨナラ勝ちをもぎ取った。

無死一、二塁から始まる延長10回タイブレーク。二塁走者の佐藤は相手の暴投で三塁へ。無死二、三塁となり、5番井町大生(だい)捕手(4年=履正社)の遊撃へのゴロで佐藤はスタートよく本塁へ。相手捕手のタッチをかいくぐり左足で決勝の本塁を踏んだ。佐藤は「足でベースにつきました。セーフですね。勝てばいい。よかったです」。5打席で3打数無安打も1敗同士の対決で優勝を争う立命大に競り勝ったことを喜んだ。

ネット裏のスカウト陣も26日のドラフトを前に過熱してきた。楽天を除く11球団28人のスカウト、関係者が視察。阪神は和田豊テクニカルアドバイザーら3人でプレーを見守った。オリックスはこの日最多の6人で視察。牧田勝吾編成副部長は「最後のスライディングといい、1つ1つ魅了するパフォーマンスをしてくれる。即戦力野手としては最高の評価をうちもさせてもらっている」と話した。

DeNAは三原一晃球団代表ら3人、日本ハムは吉村浩GMら3人、ソフトバンクも永井智浩編成育成本部長兼スカウト育成部長ら3人、ヤクルトは橿渕聡スカウトグループデスクら4人が視察。編成トップクラスが訪れた球団も多く、最終決定を前に今秋のドラフト野手NO・1と言われる佐藤を直接チェックしたようだ。【石橋隆雄】