黄金世代の原英莉花(21=日本通運)が腹痛に耐え、首位と4打差3位で発進した。7バーディー、3ボギーの68。スタート10番から3連続バーディーのロケットスタートを決めたことも、痛みでほとんど覚えていない。「スタートできないんじゃないかと焦りました」。第2日からは、元気に上位争いに参戦する。イ・ナリ(韓国)が大会最少ストロークタイの64で首位し、小祝さくらが2打差2位につけた。

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原は心底ホッとした。「おなか、痛かったんですよ」。コース到着前のコンビニで異変に気づいた。練習グリーンからクラブハウスに戻り、午前8時3分のスタート直前に10番ティーグラウンドに走って到着した。出だし3連続バーディーという序盤もほぼ内容を覚えておらず、記憶が戻ったのは3ホール目12番パー5の第2打以降だった。3番ウッドを手に「これは踏ん張んなきゃ」と気合を入れ、我に返った。

原因はわからない。昨晩食べたのはパスタ。「生ものは気をつけているし、大好きな生がきも我慢してるし」。ミルクは飲んだが、それが悪かったのか…。

そんな体調で、前半15番からも4連続バーディー。打ち上げで向かい風の432ヤード、18番パー4は残り180ヤードの第2打を、5番アイアンでピン右8メートルへ。「会心でした」とジャストタッチで沈めた。後半アウトは38だったが、申し分ないイン30だ。

好スコアの要因は「フェアウエーキープ率100%」という第1打。第2日からはしっかり体調を整えて、アマチュア時代から6年連続6度目出場の最高峰大会で、大暴れする。【加藤裕一】