准教授らが行った研究によれば、レビューサイトで評価を行う時に設定されている初期設定の評価が「非常に肯定的」である場合、評価の内容が完璧ではなく「適度に肯定的」なレビューが多いケースのほうが、購買意欲を高めていることがわかりました。
被験者らはレビューサイトの初期設定である評価が星10個であることを知らされていたため、星10個の肯定的なレビューに対して「初期設定のままなので、適当に評価しているのではないか？」と感じていました。そして反対に、初期設定の状態から星をあえて減らした星8個のレビューには、「初期設定の星10個のまま書き込んだのではなく、あえて星を減らしつつも肯定的な評価をしている」として説得力を感じていたというわけです。 一方で、非常に長文であるレビューについては、星が初期設定のままの最高評価であっても、被験者は信頼しがちであることも判明しました。クーパー氏らはAmazonで販売されているペンのレビューから、星4個と星5個のレビューを被験者に見せ、ペンを購入する気になるかどうかを実験したそうです。無作為にレビューを見せた場合、星4個のレビューを見た被験者のほうがペンを購入する可能性が高くなりました。ところが、星5個や星4個のレビューにおいて、どちらも非常に長文のレビューを選択して被験者に見せたところ、星の数によって購買意欲が変化することはなかったそうです。被験者らは「初期設定のまま最高評価がされているレビューよりも、最高評価より少し下だが肯定的なレビューを信頼する」という自身の傾向に、気づいていない場合がほとんどだとクーパー氏は指摘します。消費者に対して、「自分が購入した商品について、他の人にも購入させるように説得するレビューを書かせる」という実験を行ったクーパー氏らは、ほとんどの被験者が初期設定である最高評価のままレビューを残すということを明らかにしました。自分自身がレビューサイトの最高評価をそれほど
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