ミャンマーに対するASEAN各国政府の対応は一枚岩ではない。写真は今年4月にASEAN首脳会議が行われたジャカルタでのミャンマー軍政への抗議デモ Antara Foto/Dhemas Reviyanto - REUTERS軍政による一般市民などへの強権的弾圧が続き、犠牲者が増えているミャンマー情勢に対して何らかの対応策が求められている東南アジア諸国連合(ASEAN)は10月4日にオンラインでの外相会議を開催。マレーシア外相が今後開催予定のASEAN首脳会議からミャンマー軍政代表を排除する可能性に言及した。ミャンマー代表も参加したASEAN外相会議で、マレーシアのサイフディン・アブドゥッラー外相は、身柄を拘束されているアウン・サン・スー・チーさんら民主政府関係者とASEAN特使との面会要請をミャンマー側が拒否していることを取り上げた。
そして「ミャンマーによるASEAN特使への非協力的な姿勢には失望した」と述べ、今後も同じような姿勢をミャンマー軍政が取り続けるなら、10月26日から予定されているASEAN首脳会議へのミン・アウン・フライン国軍司令官の参加を認めず排除することもありうるとの厳しい姿勢を示した。マレーシアと同様にミャンマーに厳しい立場をとり続けているインドネシアのルトノ・マルスディ外相も同じ外相会談の席でミャンマーに対して「ASEAN特使の活動に肯定的に応じようとしないミャンマーに対して加盟国からは通常の対応をもはやとるべきでないとの意見も出ている」と発言。「加盟国外相は現状を各国の首脳に伝えて、開催予定の首脳会議での対応を検討するべき時期が来た、というのがインドネシアの基本的立場である」と述べて、首脳会議でのミャンマー問題の集中討議をミャンマー首脳の参加排除を含めて今後早急に検討すべきとの立場を明らかにした。
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