ホモ・サピエンスとネアンデルタール人では得意な「物の握り方」に違いがあったと研究者が主張

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約40万年前に出現した人類の一種・ネアンデルタール人は、壁画を描いたり、埋葬を行ったりと高い文化を持っていただけでなく、現生人類であるホモ・サピエンスと交配していたこともわかっています。そんなネアンデルタール人とホモ・サピエンスの違いについて、親指の骨に着目した新たな研究で「得意な物の握り方」に違いがあったと研究者が主張しています。

以下の写真の赤枠で囲った部分が、今回の研究で分析が行われた大菱形骨および第1中手骨の手首側です。この部分は手のひらと一体化しており、人差し指・中指・薬指・小指ではほとんど動かない一方で、親指ではそれなりの可動域がある部分です。Bardo氏は、「ネアンデルタール人の化石に見られる親指の付け根の骨は平らで、骨同士の接触面が小さいため、手の側面に沿って親指を伸ばすのに適しています。この親指の姿勢は、ハンマーのような柄を握って道具を保持する時のように、力を入れた握り方を定期的にしていたことを示唆します」と述べています。

一方、ホモ・サピエンスの親指では付け根の骨がより大きくて湾曲しているため、接触面が大きくなるとのこと。この親指の形状は、ペンを持つ時のように親指や人差し指、中指の腹を合わせて物をつかむ、より精密な握り方をするのに適したものだとのこと。 ホモ・サピエンスがハンマーを握ることができるように、ネアンデルタール人もペンを持つような握り方ができたと思われますが、ホモ・サピエンスよりも握りにくいと感じていたと研究チームは考えています。また、今回の研究は必ずしも「ホモ・サピエンスがネアンデルタール人よりも優れている」ことを示すのではなく、あくまで2つの種が異なるスタイルを持っていたことを示すものだと指摘しています。

研究チームは今回の分析を基にして、古代の人類が使用した道具とネアンデルタール人の骨を比較し、指の形状と道具の使用についてさらに理解を深めたいと考えています。古代人類の研究は入手できるサンプル数に限りがあるため困難ですが、3D技術をはじめとする最新テクノロジーを活かすことで、すでに入手できている化石から可能な限り多くの情報を得られるとBardo氏は述べました。

 

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