ゲイツ氏が入力したのは、Microsoft BASICのWAITコマンドです。このコマンドはシステムのハードウェアへ非常に低レベルでのアクセスを可能にするというもので、最初のパラメータのメモリ位置が特定の基準を満たすまでは、プログラムが次のステップに進むことはありません。しかし、PETに搭載されていたコモドールBASICでは、「WAIT6502」が隠しコマンドとして機能するように設計されていました。この隠しコマンドを開発したのは、コモドールBASICのベースとなったMicrosoft BASICの開発者であるゲイツ氏自身です。
隠しコマンドの「WAIT6502」は、「WAIT6502,」と入力すると、画面上に入力した数字の個数分「MICROSOFT!」と出力されるというもの。以下の画像の場合、「WAIT6502,1」と入力しているため、「MICROSOFT!」が1つだけ出力されます。 そもそもコモドールBASICは、1979年10月にMicrosoft BASICのライセンスを取得したコモドールが作成したBASIC言語の処理系です。自社製品用の処理系としてコモドールが作成したコモドールBASICですが、あくまでベースはMicrosoft BASICであり、Microsoftはそのことを明確に示すために「WAIT6502」を隠しコマンドとして隠していたわけです。ゲイツ氏はコモドールBASICに存在する隠しコマンドを知っていたため、PETに「WAIT6502,10」と入力したわけですが、コモドールはこの隠しコマンドをすでにコモドールBASICから削除してしまっていたため、PETはハングしてしまったというわけ。
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