人材の確保を目指すヘッドハンターは、既に香港にいる候補者しか採用できないことに気付きつつある。香港の厳しい「ゼロコロナ」政策に不満を抱く駐在員の流出が増えていることが背景にある。かつては税金の低さや旅行のしやすさ、一流レベルの学校、活気のあるナイトライフが香港の大きな魅力だったが、今やそこを離れる動きが目立っている。
ロンドンに拠点を置く人材紹介会社ケネディ・グループの創業者、ジェイソン・ケネディ氏は、一部の候補者については「どんなにお金を積んでも香港に行くよう説得することはできない」と話す。同社はアジア全体にオフィスを持つヘッジファンドのトレーダーの採用を行っているが、「彼らはシンガポールの方を選ぶ。トレーダーにとってさえ、ライフスタイルのバランスが決め手になる」と述べた。香港政府のデータ 香港の当局者は今月、新型コロナウイルスのオミクロン変異株の感染が確認されたため、制限措置をさらに強化した。濃厚接触者は政府施設での隔離を余儀なくされたほか、学校が休校となり、航空機の乗り入れが禁止された。当局は感染者と死亡者を最小限に抑えることと、最初に中国本土への渡航を再開することを最優先にしている。...
一時的に香港を離れることを選択した人の中には、香港に戻った際に相次ぐ困難に見舞われた人もいる。香港脱出の流れに加わろうと考えているバンカーの1人が、名前だけを明かすことを条件に自らの体験を語ったニコラスさんだ。ニコラスさんは欧州で昨年12月にコロナ検査で陽性となった後に回復したが、香港に戻った際に再び陽性となり、入院後に仮設の隔離センターに移送された。2歳の娘も陽性となり入院し、妻は濃厚接触者として2週間にわたりペニーズベイ隔離センターに移された。ニコラスさんは年内に香港を去ることを検討している。
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