毎年、12月8日のインマコラータ・コンチェツィオーネ(無原罪のお宿り)という聖母マリアにちなんだ宗教祭日にクリスマスの飾り付けをするのがイタリアでの慣わしです。それぞれの市町村でも大きなツリーを用意し、この日に賑やかな点灯式を行うのがクリスマスの定番イベントでした。今年はコロナで混雑を避けるためにも市のツリーや飾り付けを中止し、その予算を貧困家庭の救済に充てるという市町村もあるそうです。イタリア人にとって一年で一番大きなイベントであるクリスマス。クリスマスは必ず親戚一同が勢ぞろいするという毎年見られていた光景が、今年はコロナによって様変わりしそうです。今年のクリスマスは誰とどこで過ごすのか?が気になるところ。11月半ばにイタリア全体で4万人にまで増えた新規感染者数は、州ごとにオレンジ、イエロー、レッドで色分けをした厳しい移動制限の効果により、現在は2万人台にまで半減しました。それでも死者数、入院者数と共に新規感染者数は高く、政府の専門家グループは、クリスマスから年末年始にかけて気を緩めてしまうと第二波の原因となった8月のヴァカンスと同じように再び増加傾向に転換し、第三波を引き起こしてし
レッドゾーンの州では現在、食料品店など生活必需品の店のみ営業していますが、オレンジゾーンでは11月29日からやっと商店が営業を再開しました。一年で最も売上があるクリスマスシーズンに店を閉めるということは、既に大きなダメージを受けている小売業者、レストラン経営者にとって大きな打撃となります。そこで、政府は、レッドゾーンの州は除き、イタリアの大部分を占めているオレンジゾーンとイエローゾーンについては、レストランやバール、パブの昼間と夜間の営業再開、および小売店の営業時間の延長を検討しています。売上が最も上がるクリスマス前に経済を少しでも回したい、でも人々の移動は抑えなくてはいけない・・・12月3日に発表される首相令でこの2点をどう両立させるかが注目されています。居住地がある州内での移動については、イエローゾーンは自由、オレンジゾーンは居住地の市内であれば自由に移動が可能(市外に出る場合は通学、通勤のみ可能)、レッドゾーンについては現在のところ、通勤通学のみ外出可能で、自己申告書を携帯するという制限があります。12月3日発表予定の首相令では恐らく12月4日から19日まで期間限定で州間の移動緩