アルツハイマー病に影響するアミロイドβの有益性を突き止めた二人の研究者の奇遇

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アルツハイマー病に影響するアミロイドβの有益性を突き止めた二人の研究者の奇遇(2018)

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ハーバード最大の医学研究病院であるマサチューセッツ総合病院の神経科学者のロバート・モイアー氏とルドルフ・タンツィ氏は、2007年のある金曜日の午後の同じ時間帯で休憩を取っていました。モイアー氏は金曜日の午後の1時間ほどを自分の創造的な研究の助けとなるように、さまざまな分野に関する論文を読む時間にあてていたそうです。コロナビールを片手に、その日もオンラインで論文サーフィンをしていたモイアー氏は、「LL-37」として知られる抗菌ペプチドの一つがアルツハイマー病と密接な関係性を持つと知られるアミロイドβと似ているように感じたとのこと。「LL-37とアミロイドβは瓜二つに見えました」とモイアー氏は語ります。

重要なことに気付いたと感じたタンツィ氏は、同僚のモイアー氏と議論しようとコロナビールを手に持って、モイアー氏の研究室を訪れて「脳の免疫システムについてどう思う?」と尋ねました。まったく同じタイミングでアルツハイマー病に関係するアミロイドβの免疫システムのような働きについて考えていた二人はさっそく議論を始めたとのこと。二人のアイデアは、「アミロイドβが古くから知られる免疫システムに不可欠だとすればどうか?もしも、粘着性のあるアミロイドβのゴミが、外部からの侵入者を封じ込めて脳を守っているとすればどうか?」という、当時の医学的な常識とは異なるものだったそうです。 それまで、「アミロイドβは悪い、悪い、悪い、悪い……悪い物」という考えが支配的で有益な物という発想はなかったとモイアー氏は語ります。これに対して、大量に作られると脳細胞を殺して認知症状を引き起こす可能性があるものの、そうでない限りアミロイドβは体に良いものと二人は考えたそうです。二人のアイデアは当時の医学界の通説と反対の内容だったため、まったく支持されることはなかったとのこと。そこで、モイアー氏とタンツィ氏はアミロイドβが免疫系の一部であることを証明するための研究にとりかかりました。するのに成功し、2016年にはワームやマウスでの実証にも成功しました。「マウスに髄膜炎などの脳炎があった場合、アミロイドをもつ個体は長生きしました。対照的にアミロイドを作らなかったマウスは、感染後、すぐに死にました。アミロイドが感染から保護していることは明白でした」とタンツィ氏は述べています。

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