大分県では新型コロナウイルス禍で観光客が激減する中、特産品を扱う商業施設が昨秋、事業に参入。まず「遠隔買い物」の体験版を利用してもらい、コロナ後の訪問につなげる狙いだ。取り組みが全国に広がるか、注目が集まる。
2021年11~12月、大分県の酒造会社と道の駅、直売所で、全日本空輸グループの「アバターイン」(東京)が開発した移動型の「ニューミー」による買い物体験が行われた。客は料金を支払ってパソコンで遠隔操作し、画面越しに商品を見ながら施設内を動き回る。マイクやスピーカーが搭載され、その場にいる店員らと会話も可能だ。 19年11月のオープン後間もなくコロナ禍に見舞われた大分市の「道の駅のつはる」は、スタッフが30分かけて店内を案内し、外に広がるダムの風景も披露。ゆずこしょうなどの商品を送付した。駅長の小野太輝さん(42)は「お客さんは事前に下調べし、ガイド付きの旅行を楽しんでいるようだった。実際に来てみたいと言ってもらえた」と手応えを感じていた。
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