フォーミュラEでは、レース全体をアクセル全開で走ってしまうとゴールまでのエネルギーが足りなくなってしまう。そのため、ほとんどのコーナーでリフト(アクセルオフ)&コースト(惰性走行)を行うことでエネルギーを“回生”していく。ここでいう回生とは、タイヤの回転を基にモーターを動かして電気エネルギーを回収することで、その回生とエネルギー消費の効率が、速さのカギとなる“電費”だ。
電費が良いマシンは、ライバルよりも短い距離で同じ量のエネルギー回生を行うことができるので、速度のロスが減る。速い車速でコーナリングすることが可能になると、コーナー立ち上がりの速度が伸ばしやすくなり、さらに速い車速からの回生に繋がり、戻ってくるエネルギー量も増えるというワケだ。電費が良ければ加速も回収も捗っていくため、その性能差がラップタイムの差となって現れるのが、現在のGEN3となっている。2023/24年フォーミュラE第2/3戦ディルイーヤE-Prix オリバー・ローランド(ニッサン・フォーミュラEチーム) 今季2023/2024年シーズン10は、エレクトリック・レーシング・テクノロジーズ(ERT)、ジャガー、マヒンドラ・レーシング、ニッサン、ポルシェ、ステランティスという6つのマニュファクチャラーが計11チームにパワートレインの供給を行っている。ただ、前戦の第4戦サンパウロE-Prixではニッサンパワートレインを搭載したネオム・マクラーレン・フォーミュラEチームのサム・バードが優勝。ニッサン・フォーミュラEチームのオリバー・ローランドが2戦連続の3位表彰台を獲得しており、日本勢の活躍も目覚ましいところ。東京E-Prixでは初めてのホームレースを迎えるニッサンの好走に期待がかかる。今回のフォーミュラEマシンの紹介はここまで。次回は参戦チームや注目ドライバーを紹介していきたい。
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