12月のクリスマスシーズンになると各バレエ団がこぞって上演する「くるみ割り人形」。クリスマス・イブの話なので、舞台には大きなクリスマスツリーが飾られ、季節感たっぷりの演出が観客に喜ばれている。東京バレエ団の「くるみ割り人形」は令和元年に37年ぶりに新たに制作された。芸術監督の斎藤友佳理が新たに演出、振り付けを手掛けたほか、舞台美術も、衣装も一新された。新演出による「くるみ割り人形」は今年で3回目となった。東京バレエ団の「くるみ割り人形」は、とにかくマーシャとくるみ割り人形によるパ・ド・ドゥが圧巻だ。斎藤の夫でロシアの名門、ボリショイ・バレエ団の元プリンシパル、ニコライ・フョードロフが振り付けを指導している。魚が海に飛び込むようなポーズを決めるフィッシュ・ダイブでは〝急降下〟する女性ダンサーを、男性ダンサーが無事キャッチするまで一瞬だがドキッとさせられる。もちろん失敗することはないのだが…。そのぐらい女性ダンサーが高い位置から〝飛び込む〟ので息をのむのだろう。
もちろんリフトのような華やかな見せ場だけでなく、細やかな演技も良かった。第1幕のネズミに追いかけられるシーンでは、金子が愛らしいしぐさで大きな椅子にちょこんと飛び乗ったり、付きまとうネズミを払いのける様子が何ともかわいらしかった。12月10~12日、東京都台東区の東京文化会館ほか、文化庁のアートキャラバン事業の一環として、同27日まで全国ツアー中。(水沼啓子)
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