【鑑賞眼】ベジャール・バレエ団 新たな光放つ普遍性

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【鑑賞眼】ベジャール・バレエ団 新たな光放つ普遍性 今公演はベジャールの代表作に加え、ベジャール亡き後、BBLを率いるジル・ロマン振付作品「人はいつでも夢想する」(初演2019年)も上演。

本来は昨年5月に予定されていた「モーリス・ベジャール・バレエ団」(BBL)の、18回目の来日公演。コロナ禍で2度延期され、やっと実現した舞台には祝祭の空気感が漂う。そして「現代」という光が当たると、プリズムのように新たな魅力を放つベジャール作品の普遍性を、再確認できた舞台でもあった。

20世紀のバレエに大きな足跡を残し、1993年に高松宮殿下記念世界文化賞を受賞した振付家、モーリス・ベジャール(1927~2007年)。今公演は「ボレロ」「バレエ・フォー・ライフ」などベジャールの代表作に加え、ベジャール亡き後、BBLを率いるジル・ロマン振付作品「人はいつでも夢想する」(初演2019年)も上演。新旧作品で、BBLの現在を見せる好構成だった。 ベジャール作品の普遍性強く感じさせたのが、世界的ロックバンド「クイーン」の楽曲に合わせ、振り付けられた「バレエ・フォー・ライフ」(初演1997年)。ロックとバレエという異色の組み合わせも、ヴェルサーチが手掛けた大胆なデザインの衣装も、初演から四半世紀を経た今見ても斬新そのもの。時代を反映し、表現の意味合いが変化する作品の強度を感じさせる。

そもそもはベジャールにとって、無二のダンサーだったジョルジュ・ドンと、クイーンのボーカル、フレディ・マーキュリーが相次いで亡くなった後、彼らへのオマージュとして創作された。「死」の影が漂い続ける作品で、床一面に敷き詰められた白いシーツの下からダンサーが身を起こし、徐々に動き始める幕開きは〝再生〟を予感させる。そこから怒濤(どとう)のように「ボーン・トゥ・ラブ・ユー」「ボヘミアン・ラプソディ」などのヒット曲に、モーツァルトの楽曲も組み合わせ、ロックとクラシック・バレエが見事に融合した舞台が展開する。 フレディ役のジュリアン・ファブローのスター性、エリザベット・ロスの力強い踊りが目を引くが、何より肌の色も国籍も身長も異なる多様なダンサーが、一体となって踊るエネルギーの大きさは、BBLならでは。ビートに合わせ変化する照明など、ロックコンサート風の演出もあれば、羽毛舞う中で男女が愛を確かめ合う美しい場面もあり、曲ごとに別の世界を見ることができる。

 

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