同報告の筆者である米ブラウン大学、ネブラスカ大学リンカーン校、マサチューセッツ工科大学（MIT）の研究者らは米国の12の州で、対面授業の実施度合いと、3～8年生の生徒の学業成績の関係を調査した。その結果、全調査対象者のうち、2021年春に「proficient（十分な習熟度）」か、それ以上の成績を収めた生徒の比率は、それ以前の年と比べ算数で平均14.2ポイント低下し、言語技術で同6.3ポイント低下した。
さらに筆者らは「この落ち込みは対面指導が少なかった地域で、より大きかった」と指摘した。例えば、「完全な併用ないしオンライン指導ではなく、完全な対面指導を提供した」地域では、算数で十分な習熟度以上の成績を取った生徒の減少幅が（全体で14.2ポイント低下に対し）10.1ポイント小さかったことが分かった。言語技術では、完全な対面指導を提供した地域で十分な習熟度以上の成績を取った生徒の減少幅が3.2ポイント小さかった。端的に言うと、オンラインおよび併用の指導は、2～3倍の学習度合いの損失に関連づけられた。
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