【石仏は語る】鎌倉中期 希少な石造多宝塔 廃寺・少菩提寺 滋賀県湖南市

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【石仏は語る】鎌倉中期 希少な石造多宝塔 廃寺・少菩提寺 滋賀県湖南市 元亀元(1570)年の兵火により、七堂伽藍ならびに多数の塔頭すべてが灰燼と化し、廃寺になりました。

奈良・東大寺の初代別当、良弁(ろうべん)によって、天平年間(729~49年)に創建された少菩提寺という寺院がありました。元亀元(1570)年の兵火により、七堂伽藍(がらん)ならびに多数の塔頭(たっちゅう)すべてが灰燼(かいじん)と化し、廃寺になりました。塔高は約4・48メートル。花崗岩(かこうがん)製で、鎌倉時代中期の遺品です。基壇の上面に低い基礎を設け、さらに上部に薄い基礎方形の一段を置いています。その上に背の高い塔身(とうしん)軸部を方柱状に施し、格狭間(こうざま、基壇側面を彫り込んだ装飾)などの表面装飾はありませんが、北面には「仁治二(1241)年辛丑七日/願主僧良全/施主日置氏女」の銘文があり、西面にも「菩提寺石塔寄進田地…右志者為如法…二親并…仁治二年辛丑七日」銘(川勝政太郎註)があるといわれます。

軸部上は下層笠部裳階の平面方形とし、その下は素面で軒は厚く、先端で反り上がります。軒棟(のきむね)を短くして、上面は広く平らに整形されています。その中央部から低い円筒形状の饅頭(まんじゅうかた)形を置く亀腹は、その側面がやや直線的な立ち上がりの曲線を描きます。勾欄(こうらん)はなく、低い円筒形状の首部も素文です。 軒下の斗型(ますがた)は各部に比べてやや大き過ぎ、段状下段の四辺を斜めに切り、上段は垂直に立ち上がる平面方形として、上層笠部を受けています。上層笠部も軒は薄く先端でやや反ります。さらに上部に一段別石の笠を置き、二段に作る錣葺屋根を表しています。上層の笠頂部には幅のある高い露盤(ろばん)を彫整し、さらに相輪の伏鉢(ふくばち)、請花には蓮弁がなく、その相輪は後補とみられます。石造多宝塔の遺存例は少なく、制作年代が判明する作例です。

 

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