今夏の甲子園で準優勝した仙台育英(宮城)は9—7で北海(北海道)に逆転勝ちし、11年ぶり2度目の優勝を果たした。昨夏に東北勢として初の甲子園大会優勝に貢献した3年生は全ての公式戦を終えた。降雨延期による影響で決勝は開催されず、準決勝2試合で優勝2校が決まった。仙台育英の鹿児島国体が終わった。東北のアマチュア野球を担当する記者は万感の思いだった。昨夏、東北勢として初の甲子園大会優勝に貢献した3年生のラストゲーム。27個目のアウトを奪い、マウンド上で輪をつくり、歓喜する山田脩也主将(3年)を中心とするナイン。ベンチ前で涙をこらえきれない須江航監督。三塁側内野席で観戦した記者は昨夏、深紅の大優勝旗を乗せた新幹線に乗車し、ともに「白河の関」を越えたこともありジーンときた。そして、試合後の指揮官が発する「名言」に期待していた。
普段の取材でも「名言製造機」ぶりは変わらない。昨秋の新チーム始動時には「2回目の初優勝」とテーマを発表。夏の王者ながら、新チームとなった秋において、挑戦者の姿勢は不変という意思。これ以上なく短い言葉で表現していた。今秋の宮城県大会2回戦ではミスがありながらも東北に勝利。新チームが始動したばかりで、経験も力も不足しながら実戦で成長していく過程を「秋のミスって成長痛みたいなもの」と言った。野球を経験していない人でも共感できる「成長痛」というワードに、センスが輝いていた。 須江監督が「青春って凄く密」の言葉を生み出した昨夏、私となじみの記者たちとの間である「ゲーム」が始まった。それは須江監督が発するであろう、次の名言を予想するというもの。難関度は「スーパーハード」。毎回、持ちうるボキャブラリを振り絞って候補をリストアップ。今大会では「開催地の偉人・最終戦となった準決勝では北海に逆転勝利。雨天延期の影響で優勝校が2校となったが、最後はベンチ入りメンバーもマウンドに駆け、天を指さして喜びに浸った。東北、そして高校野球の歴史を変えた3年生が迎えたハッピーエンド。須江監督の目には涙が光っていた。「言葉の魔術師」が、最大の武器を捨て「サレンダー(降参)!」を宣言したのだった。今夏の決勝で慶応に敗れた試合後でも「人生は敗者復活戦」と自身の座右の銘で今後を見据えていた。その指揮官が「言葉がない」と言い切ったことは、記者にとって衝撃的なことだった。「この3年間、いろいろなことを葛藤しながら歩んできた。本当に多くの人の犠牲、我慢で成り立っていて、支えがあって、うれしいことも悲しいことも経験できる。それを忘れないでほしい」
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